第32回 金山城<群馬県>

岩盤を人工的に削って作った、物見台下堀切

闘いでの勝利や雨乞いなどの儀式が行われたと思われる、日ノ池

17 金山城<群馬県>

1469年新田(岩松)家純の命により築城され、その後下克上によって城主となった横瀬氏(のちに由良へ改名)の時代に全盛となりました。

標高235.8mの独立峰「金山」の自然地形を利用して造られ、石垣や石敷通路、土塁石垣など、随所に石が多用された中世末の関東の山城としては極めて珍しい「石垣の城」とも言われています。

戦略拠点となる立地ということもあり、上杉謙信や武田勝頼などの大名から幾度となく攻撃を受けるも、一度も落城していない難攻不落の城でしたが、1584年北条氏による謀略に落ちて城を明け渡すことになり、豊臣秀吉の北条氏征伐によって廃城しました。

現在は遺構をもとに公園として整備されており、通年登山が楽しめる初心者向けのハイキングコースや四季折々の草花・野鳥などが観察できる自然豊かな史跡になっています。

群馬県太田市金山町40-98

大手虎口の石垣は、本丸を厳重に守り、敵を威圧し、城の威厳を示す